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会場:星Star Spice Curry  2021/8/21

 

登場人物

 

T・・・岩永

S・・・倉田

A・・・在知

Y・・・岩﨑

 

文中の・は1つあたり1秒の沈黙を表す。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

T:これ、いくらでも時間、ほぼ無限にとれるから別に、気にしないで良いです。

S:はい。

 

(沈黙4秒)

 

 

T:じゃあ、倉田君の、インタビュー始めますけど。

S:始まりました。

T:そうだなぁ。

S:そうですね。

 

(沈黙3秒)

 

T:どういう話から話したら良いかな。

 

 

 

(沈黙8秒)

 

 

 

 

T:倉田くん、そうね、どの辺からがいいのかな。倉田くん、どんな、どんな高校生だったの?

S:はは。あーどんな高校生だったんですかね。・・・・眼鏡かけてました。高校1年ぐらいまで

 は結構、ガリ勉みたいな。やることなくて勉強してました。勉強してて、周りとの関わりを断

 つために、常にイヤホンつけてました。

 

(録音を気にして咳を我慢する岩永)

 

S:いいんじゃないですか?咳しても。

T:いやいいよ、咳はただ引っかかっただけだから、これが。ガリ勉してたのね。

S:ガリ勉してたんですけど、なんで勉強してるのかはよくわかんないけど、勉強してて。その、

T:どこに、住んでたの?

S:東京の、赤羽に住んでて。

T:赤羽ってどこだろう。

S:北区だからもう埼玉ですね。ほとんど。で、東京ドームの付近の高校に行き、

T:あ、遠いの?

S:いやまぁ電車で30分。高校に行き、1年間くらいは、勉強したっていうか、何してたのか、ちょっと思い出せないですね。

T:ああ。あんま・・・

S:記憶がない。

T:記憶ないときってだいたい嫌な、嫌な記憶だよね。

S:あはは。うーん、なんかそういう感じでしたね。

T:結構透明な感じだったんだ。

S:透明な感じでしたね。

T:透明感がある。

S:透明感というか、存在しないみたいな、感じだったかもしれないです。

T :なるほど。

S:岩永さんはどういう高校生だったんですか?

T:いや言いたくない。

 

(笑い3秒)

 

S:ははは。人に聞くのに。

T:そう(笑)。倉田くんも言いたくないやつは、それは秘密で、全部大丈夫なんで、基本的に。

 

(笑い3秒)

 

S:そうですか。

T:めちゃくちゃひどかったとだけ。

S:どうとは言えないけど。

T:言えるんだけど、それもうね、話すだけで疲れてくるから。

S:ああ、じゃあやめときましょう。

T:そうそうそう。言えないわけじゃない。疲れちゃう、くらいひどい、状態。

S:僕は別に、疲れはしないですね。

T:割とさらっと。

S:思い出しても、なんか思い出せないみたいな。

(笑い1秒)

T:思い出が、

S:思い出がない。

T:思い出がない。

S:ないかもしれないですね。昔、サイトとかで、パスワードってあるじゃないですか。

サイトのパスワードとかで、わかんないときに、秘密の質問みたいな。「お父さんの名前?」はとか、で、おそらく高校生の時に登録したサイトに、久しぶりに入ろうとしたときに、秘密

  の質問が「親友の名前は?」っていう秘密の質問だったんですよ。で、あれ?これ何だろ

  う?って思って、でもパスワードはわからないと困るから、一応、「いない」っていれたん

  ですよ。そしたら次に進んでパスワードがわかったっていう。だから「いない」って当時も

  思ってたし、「いない」ってちゃんと入力するってことなんです。

T:ほんとになんか、記憶ないね。記憶ない自分の行動も読み切ってる。

S:読み切って「いない」って入れたら、サイトに無事入れました。そういう高校、それが高1ぐ

  らい。・・・なんか、まぁ。逆に高校、楽しんでる、高校生とかも、いるんでしょうけど。

  ちょっとあんまり。

T:そうだよね、俺もちょっとわかんない。そっちの方が多いんだろうけど結構わからない。

S:わかんないですね。

T:どうやったら、ね。こんな世の中でどうやったら、そうなれるのかが結構わからない。いや今はね、頑張って楽しむけど。

S:自分なりに。

T:うん、そうそう。あんな多感な時期に、どうやったら、そんなに楽しくなれるのか。謎で仕方がないよね。

S:なんか、割と、私服で行っていい高校だったんで、

T:ああじゃあ自由じゃないですか。

S:かりそめの自由なんですよ。私服が着れるだけで。なんか逆に、体育祭とかでみんなで踊るみたいなのあって。

T:そんなことで悩んでたの。悩んではいない?

S:いや、悩んでは。踊るしかないので。めちゃくちゃ嫌でした。

T:その程度の嫌さはね、めちゃくちゃ優遇されてますよ。 世の中にはもっと、あるから。制服     を着るのが普通だし、髪の毛を坊主にしないと行っちゃいけない学校もあったぐらいだから

 ね。

S:それは、岩永さんの話なんじゃないですか?

T:うん。そうそうそう。倉田くんだったら発狂しちゃうような状況ってあるわけじゃない。

S:かもしれないです。普通に坊主ではなかったし。部活も別に入らなくてもよかったし。

T:大分優遇されてる。

S:優遇されてるんですか。

T:大分優遇されてる。

S:もっと地獄みたいな場所も。

T:あるよ。うん。まあいいやそれは。でも、ねえなんか絵描きたくなったわけだよね。

S:そうですね。高1の終わりぐらいから、美大、でも行こうかなと思って。

T:なんか友達いなすぎてそうなったのかな?

S:いや、元々、本当に小さい頃は、絵を描くことを仕事にするって言ってたんですけど、社会化されて、1回忘れて、それを。無理じゃんって思うじゃないですか。画家ってあんまリアリティないし。かわりに中学生ぐらいのときに、じゃあ漫画でも書こうかなみたいな。漫画家になろうかなっていうので、中学生のときに、描いてたんですけど、多分、あんまり才能がなくて。

T:ちょっと聞いたなその話。

S:円形脱毛症になっちゃって。何回トライしても、最後は円形・・・ハゲて、描けなくなって。

T:無理だったんだね。どこが無理だったの?お話が無理なの、それとも構図とかさ、コマ割り

とか色々あるでしょ。

S:漫画って、例えばジャンプならジャンプで、HUNTER×HUNTERとか、好きなんですけど、

あれって結局、かなりのレベルのものを読むわけじゃないですか。

T:到達点みたいなね。

S:到達点。プロの中でもすごいプロのものを読んで、それと自分のギャップみたいなのに、もういたたまれなくて。みんな最初はそうなんですけど。

T:すごくわかるけどね。その話。

S:それでまぁ、なんでこんなに駄目なんだろうって。当たり前なんですけど。だから、多分漫画家とかに限らず何かになれる人って、下手でも楽しくて続けられる人はなれると思うんですけど、自分の場合は、先に形っていうか、目標みたいなもの、ありすぎちゃって、過程を全然楽しめない。・・・そしてハゲて。ほんとに、ツルツルになるんですよ。産毛とかも多分抜けるのか、赤ちゃんみたいにそこだけなるんですよ。

T:はは、そうなの。面白いね。

S:それで、まぁ1回それで、これは駄目だなと思って、中学生のときに1回ちょっと、勉強を始めて、そのときに。

T:その時勉強なんだ。

S:うんまぁ、そうですね。漫画とかじゃなくて。

T:諦めたんだね。

S:諦めて、1回ちょっとこれは休んだ方がいいなっていうので、休んで。で、高校生のときに

もう1回やってみようかなと思って、その、始めたらまたハゲて。これ本当に漫画描いたら

ハゲるんだなって思って。でもまぁ先延ばしというか、とりあえず美大いったら絵はうまくなるかなみたいな感じで、美術予備校に通い出したっていうのが、きっかけですね。

T:面白いねえ。漫画ってのは、あるね、何かね。漫画って魔力持ってるなあと思ったね。引き

ずり込まれる。

S:魔力ありますね。今はまぁそんなに熱心には読まないですけど、昔はジャンプとかが好きで。大学に入ってからは、サブカルものみたいのが好きになって。ここのレストランにも諸星とかいっぱいあるけど。諸星僕も結構いっぱい持ってて。

T:諸星大二郎は好きだよ。北九州で展覧会がやってたから見てきた。原画をね、見たことある?

S:いや、あんまりないです。

T:原画を見たら、ちょっと、はげ、にくくなるかもしれないね。

S:はは。結構ホワイトとかいっぱい入ってる感じですよね?

T:そうそう。印刷された状態だと圧倒的すぎて、人間の力を超えて見えるけど、原画を見たら、人間でやれる範囲内のことだから。それ見たら近づくと思う。距離が。

S:ちょっと励まされる。

T:励まされるよ(笑)。原画を見たらいいと思う。一流の人の原画を見ると、漫画は自分でもいける場所があるって絶対わかる。倉田くんの絵だったら絶対わかる。

S:でも、多分書かないと思いますけど。

T:うん、書かなくていいんだよ。書かなくていいんだけど、多分前ほどの、ショックは、和ら

ぐんじゃないかな。

S:そうですね。・・・漫画。

 

(沈黙3秒)

 

 

S:ちょっとコーヒーをいただいてもいいですか。せっかくなので。

T:はい。

 

 

 

 

 

 

 

(沈黙15秒)

 

 

 

 

 

 

 

S:予備校に行ってからは結構、真面目にデッサンとかしてました。高校生のとき。

T:デッサンってすごい、いいものだと思うよ、俺は。デッサンについて何か考えある?

S:いやぁ・・・今、絵を描いていて、自分がやっていたデッサンって本当に一部だったと思う

ことがすごく多い。当時、そこそこ描けたんですけど、割と、そのまま写そうみたいな感覚、

写せばいいみたいな感じで描いていて、別に絵じゃなかったというか。でも多分、予備校生

でも、絵心ある人は、デッサンも絵だとして捉えてると思うんですよね。構図とか。そうい

うの、全然自分はなかったなって思いますけど。

T:今でもデッサン、多分続いてるんだろうけど。

S:そうですね。今やったらもうちょっと、面白くできるかなとは思いますけど。

T:なってるはず。絶対なってる。

S:描いてないけど。

T:そうそうデッサンって多分、あんま描いた量じゃないから。見た量でしょ。多分。腕力の強さとかね、あんま関係ないし、筋力とか関係ないし。手の動きの精密さとか、ほとんど関係ないから。見る量だからね。見る量とか、一度に情報量を見る力だから。それって描いてなくてもどんどん増えていくからね。目が強くなっていれば。

S:確かに。デッサンじゃなくても自分の絵を描いてるときに、例えば影を描いていて、なんか

リアルにならないとか、なんか違うって思うときがあって。描いたらなんとかなるかなって

思って描くんですけど、別になんともならなくて。意外と、潰すと、それっぽく見えたりす

るときがあるんですけど、それって多分、影の現象的に重要な要素を、描けてなかったって

ことだと思うんですよ。ちゃんと見えないときって。影の伸び方とか、ボケ方とか、光の強

さに対してこのくらいの影の強さとか。影の感覚というか。それを、ものを見て、現象の肝

みたいなものを理解できる人は、手数とかは別にいらなくて描けるというか。そういう気は

していて。

T:倉田くんのね、絵のことで言うとさ、絵のこともちょっとは話したいから。絵の事全然話さ

なくてもいいんだけど、でもちょっとあれだから。でも無理に話すわけじゃないけど。まず

あれだよね、手数少ないよね。

S:手数、もっと本当は少なくしたいんですけど、でもまだ結構入ってる。描いちゃうから。

T:かなり少ない。かなり、稀なぐらい少ないよね。多分ね。形を描く人としてはすごい少ない。

抽象的なものだったら1回で終わる人もいてもいいだろうけど、形描く人としては、稀なく

らい少ない。そういう意識が出てるかもしれないね。一発で捉えるというか、正確性を上げる

というか。

S:そうですね。増やしても、減らしちゃうこともあるかもしれないですね。

T:増やすと何か嫌なの。

S:なんだろうな。・・・・なんかいやなんでしょうね。重くなるというか。

T:重くなるよね。

S:なりますね。でも、

T:軽い。

S:軽い。うん。

T:なんか友達いない感じとか、関係してるんじゃないの。

S:うーん、どうなんですかね。

T:でも絶対軽いと思う。軽いけど、薄っぺらくはないんだよね。

S:うん。なんか、軽いというか。・・・・うん。・・・でも、厚い絵の具使ってても、いろいろ

ですよね。

T:あるよ。厚くても汚いものもあれば、厚くても軽やかなものもあってことでしょ?

S:そうですね。すごくいやな厚みとかもあるじゃないですか。

T:厚みってだいたい嫌だから(笑)。すぐ厚くしちゃう人は、才能がないと思う。薄い方がセン

スいいよね。

S:いやぁ、本当は、さっき言ってることと矛盾しますけど、もうちょっと厚みも使えるように、

軽い厚みみたいなものも使えるようになりたい。

T:それはわかる。だから、すぐ厚くしちゃうのはすごい暑苦しいと思うし、かっこ悪いと思う

し、美しくないと思う。でも、厚いものを扱いながら透明感があったり、軽い、存在しないようなものにしてくっていうのもあったりとか。いろんな絵の具の扱い方、深み、あるよね。

S:それは、今後やっていきたいことですね。

T:でもちょっと厚い箇所もあったりしたからね。倉田君はね、絵の具の扱いにすごく集中力を

感じました。と言ってもね、今回はじめて見たんだけど。俺は画像でしか見てなかったから。

そのときは、どちらかというと結構厚い感じの、絵に見えてたんだけど、本物見たら、真

逆に薄い感じだった。で、手数がすごく少なくて、少ないのがね、面白いと思いました。

 

 

(沈黙4秒)

 

S:なんかそう、

 

 

(沈黙6秒)

 

 

 

S:結構いろんな絵が好きなんですけど、スペインの絵は結構好きで。

T:スペインの人、なんだっけ?ドレス着た、

S:ベラスケスとか、ゴヤは結構好きで。絵具は薄いわけじゃないんですけど、手数は、入ってなくて。しかも、特にゴヤは雑にすら見えるというか。

T:ゴヤ、雑なときあるね。

(A登場)

T:ああいいよA君座って。

S:ぜひぜひ。

(A、Sの隣に着席)

T:ゴヤ雑なときあるよね。でも俺ベラスケスもすごい、なげやりなときあると感じてる。俺あ

の人すごいいい加減に描いてるようにしか見えてないから。この人、結構、適当にやってん

なと思って。だって宮廷画家とかでしょ?嫌々描いてる気配めっちゃ出てて、絵から。絶対

嫌々描いた絵だろうなとか。

S:はは。全部ですか?

T:頑張ったやつと適当に描いたやつ、すげえ落差あるなぁって思ってみてたり。

S:確かにそれはそうですね。プラドの、「ラスメニーナス」がある部屋に、馬の絵があるんです

よ。若い、王子が馬に乗っている、絵があって。それが結構、そういう雰囲気があるんです。

T:ああ、ちょっといやな。

S:ちょっといやがってる雰囲気があって。「ラスメニーナス」はすごくよかったんですけど、振

り返るとその青い馬の絵があって、なんか、キワとかも、ひどい・・・ひどい部分がある。

T:いやいいと思う。俺ね、ひどい絵を暴いていくべきだと思う。名画とされてても全然別にっていうものって、あって。でも、ひどいの含めていいときもあるし。でも古くて名画だから拝んでなきゃいけないとかないと思うから。新しくて見たことないから、格が低いというのもないと思う。目がある人がどんどん暴いていったほうがいい。でも目がないと暴けない。だから目をめっちゃ鍛えてほしいね。みんなに。

S:眼力を。

T:うん、眼力を、鍛えて欲しい。だからデッサンはすごい大事だと思う。デッサンしたことない人俺絶対もう信用しない。

S:結構な人信用しないことになる。

T:しないことになります。

S:そうなんだ。

T:うん。デッサン、しない、してない人、どのくらい物が見えてないかがわかってないから。

多分一生わからないはず。倉田君はハゲるまで、できなさを体感しているわけで。

S:まぁ漫画でしたけどね。

T:漫画でもさ、全てデッサンだから。デッサンって、絵の形を見るだけじゃない。文章の構成

とか、文字の納まり方もなんでもだけど、紙の選び方、何にプリントするかとかも、ああい

うのも実質全部デッサンだから。キャンバスの目を選ぶのもそうだと思うよ。だからそれを

選ぶ時点で見なきゃ行けない。見る力=デッサンだから。

S:確かに。

T:それは描けば一番わかるから。見えてないことが。違うってわかるし。違う、描けてない、

とか。違っていることにすら気付かなかったら、もっと何も見えてないんだろうし。描いた

り作ったりしてみて、違っていることに悩んだらまだ才能ある。できてるって思うと一番や

ばい。

S:僕は予備校生のときできてるって思ってました(笑)。

T:多分その時めっちゃ未熟なんだよ(笑)。今の自分が見たら、そのときの自分に、まだまだだなって言ったかもしれない。

S:そうですね。今も全然まだまだですけど。

(沈黙2秒)

 

T:そうかあ、そんなことないけどなぁ。

 

(沈黙4秒)

 

 

T:A君に話しちゃ駄目だからね?A君いると話かけそうになるから。

(笑い)

S:助けを求めて(笑)。

A:喋ってないでしょ。

T:ダメダメダメダメ。

A:でしょ?喋ってないよ。

(沈黙2秒)

 

T:えーそしたら

 

 

 

 

 

 

(沈黙14秒)

 

 

 

 

 

 

 

T:なんか、あれは普通に聞きたかったけど、サイトに載っているあの、不気味な文章、あれは何なんでしょうか?

S:あれは、なんか

T:あ、言いたくなかったら言わなくていいよ。

S:いやいや、あれを言わないと結構相当何も言わないことになるので。

T:ああそう、じゃあちょっと教えてもらっていい。

S:あれは初めての個展のときに、絵とセットで書いた文章で、「アジワルラの思い出」っていうタイトルの展示だったんですけど、その展示は絵と文章が対になってて、時系列になっていて、「アジワルラ」っていう、自分が作った架空の島に家族旅行をしたっていう、話なんですけど。あの展示は自分の中ですごく重要視していて、今は文章は書かないようにしてるんですけど、あそこであったテーマは、今も考えてるテーマなんですよね。・・・うん。・・・・・・なんか。・・うん。・・・なんだろうな。島に限らずある種の隔絶された空間とか。箱庭みたいな。大人と子供とか。親と子供とか。親、は、実際自分の親がそうっていうことではないけど、子供が言うこととか、子供の危機感とかに結構、無頓着な存在として書いてて、何言っても何も聞いてないみたいな。で、すごい闇のようなものがあるけど、何もない、何も起きない。こと。実際に事件が、あるわけじゃないけど、何かはある。問題はめっちゃある。けど、特に何か結論があるわけではない状態を、書こうとしてて。自分の絵も全体的にそういう感覚を持ってる。そういう感覚を表現しようとしてる。なんだろう。普通に生きていても、暗いものとか、やばいものってあると思うんですよ。

T:どこに?

S:普通に街中とかどこにでも。でもないことになってる。ないように、みんな生きようとしてるけど、それ、はあって、それを描くけど、表面上は結構、穏やかな。

T:穏やかじゃないけどね(笑)。

S:まあなんか、うん(笑)。

T:まあそうだね。それをそのまま出そうってことじゃないってことだよね。

S:そうですね。その前段階の、状態、なんだと思うんですけど。

T:倉田くんはそういう恐るべきことに、魅了されてるわけじゃないの?

S:魅了されているんだと思います。

T:魅了されてるの。見たいし行きたい?

S:いや、見たくもないし、行きたくもないけど、・・・・興味がある。実際には出会いたくはないけど。すごい抽象的な話になっちゃったかな。

T:いいよ、抽象的なことだけでもいいよ。

S:なんか、今、XXXに住んでて、昨日もちょっと話した話ですけど、その・・・あの・・・問題あったら切ればいいんですよね?

T:ああ、全然問題ないよ。カットするから。文字起こし全部して、後で編集するから。

S:自分でやればいいんですもんね?文字起こしも。じゃあもっとざっくばらんに話した方がいいのか。

T:そうそう。作品っぽく喋んなくていい。

S:XXXっていう人が、いて、まぁ・・・。犯罪者、ですけど。その人が、誘拐した現場

とかが、かなり近くにあって。で、死体を捨てた場所とか、山の奥の方にあって、で、XXXに限らず、そういう社会の中、とか世界の中で、イレギュラーな存在というか、そういうものに興味を持ってしまうんですよ。そういう存在がいる。何かある種のモンスターと言うか、異形のものというか、それは、興味が、あるんですよね。でも出会いたくはないし。

T:出会いたくはない。

S:出会いたくは決してないけど、なんかそういうものって、今、今も別にいるし、消える

ことはないし。

T:消えることはないね、多分ね。

S:消えることはないんですよね。前の展示で「無敵の人」っていう絵を書いたんですけ

ど、それひろゆきの言葉なんですけど、「無敵の人」っていう、何も失うものがないか

ら何でもやってくる、人、っていう考え方があって、そういう人は今に限らずずっとい

たと思うんですけど、そういう、人ととかに、興味があるし、自分がむちゃくちゃ勉強

してたときとか、完全に、なにか、何者でもなく、なかったし、その後、大学入ってか

らもすごい落ち込んだりした時期とかあって、だから、何か自分がそういう人間になっ

てもおかしくなかったっていう、感覚もあって、だからそういう意味でも興味持ってし

まうんですよ。

T:なるほど。

S:そういうなにか、外れてしまったものというか。・・・何の話してるのかわかんないですけど。

T:深刻な話だね。・・・結構深刻だと思うね。

S:深刻だと(笑)。

T:深刻だと思うな。

S:深刻だと思う(笑)。

T:深刻だと思いますよ。

S:深刻ですかね。

 

 

(沈黙7秒)

 

 

 

 

T:難しいね。全くないように、考えることもできるしね。

S:そういうものがですか?

T:そうそうそう。

S:闇っていうか。

T:闇あるの完全にわかってるけど、絶対、

S:書かない?

T:いや、書くのはいいんだと思うよ?・・・全然いいと思う。いや、そうした方がいいって話じゃないからね?全く、見ない方法もあるし、見る方法もあるしとか。そこは深刻だなって感じた。

 

(沈黙4秒)

 

 

S:確かに。・・・難しいな。見てない、全くそれを見ない作品でもいい作品はあると思うんですけど、自分はそういうの、がある作品の方が好きですね。

 

 

 

(沈黙8秒)

 

 

 

 

T:作品ってなるとまた違ってくるしね。

 

(沈黙3秒)

 

S:あー、その作品云々じゃなくて。

T:そうそう。作品の外の話も含めて。結構難しいところあるよね。その辺ね。前から思っ

てることだけど。まあホラーとかさ、怖い作品ってなんであるのっていうようなことも

ね。

S:ホラー全然見ないんですよ。

T:俺の説では、ホラー見ない人は、本人がホラーっていうね。説が。

(笑い)

S:説を唱えてる。(笑)

T:そうそう(笑)。もうそれ、説、あるから。

S:ああ。(笑)

T:本人がホラーの状況の中入ってるときって、もう、ホラー見る必要ないんだよね。

S:いやぁ、でもそんなこともないんですけどね・・・

T:それ多分ね、わかんなくなってるんだよね(笑)。いや、だってその、そういう現場近くにい

るとかいう状況も結構ホラーの中入ってるでしょ?

S:入っちゃってるんですか。じゃあホラー見た方がいいかもしれないですね。

T:ホラー見るってことは、安全なとこにいて、安全なとこいるからちょっとホラーの、養分を

ちょっと注入して、とっとくみたいな。自分がもうかなりホラーの状況にいたら、もう見る

必要なくなっちゃってるから。

S:確かに。ホラー、好きなんですよね?

T:俺ね、もうフィクション自体ほとんど見ない。

S:今そうなんですか?

T:結構見ないね。もう十年くらい見てないね。

S:そういうゾーンに入ってるんですか?

T:うん。ほぼみない。

S:何を見てるんですか?

T:Amazonプライム見てる。

(笑い)

T:だから見てるってことになるけど、見てないもう。

S:何も見てない。

T:うん。見てるけど、もう見てないです。ほんとに。ジャンルも何も関係ない。だから、見て

ない。見始めたのもここ1週間ぐらいだから。

S:あ、見始めたんですか?

T:うん。Amazonプライム1週間ぐらい見てるけど、見てないね。見たいのも別にないし

さ。・・・そうかぁ。でも・・・・・・・・・・倉田くんの絵の、一番、深みが何かそ

の辺、感じる話だったけどなぁ。

S:いやぁちょっとわかんないんですけどね、なんか、

T:見ちゃうよね。なんか。

S:うーん・・・・・・・・・・・。なんか、うん・・・・・・・。なんとも言えないな。犯罪者とかそういう話じゃなくても、普通の人とかでも、おかしくなることってあると思うんですよ。自分の、近しい人とか、親とかでも。そう、そうなってる、状態にすごい興味があるというか、魅かれるんでしょうね。

T:すごい不思議だけどね。倉田君友達いるでしょ。今は。

S:今は、いますね。

T:いるよね?

S:はい。

(沈黙2秒)

T:いるよね?

S:いますいます(笑)。今はいます。今は。

T:いるよね(笑)。

 

 

(沈黙5秒)

 

 

S:ちょっとうまく伝わっているかわかんないです。

T:伝わらないよね、多分ね。いや、伝わらないぐらい、なんか、微妙な話な気がする。だから

そこを話したほうがいい気がする。

S:ああ、そうなのかな。

 

(沈黙4秒)

 

 

T:わかるよ、わかるけど。わかるけどよくわかんないね。なんかね。

S:よくわかんないかな? 聞いてた?

(Yに問いかけるS)

T:わかる?

S:あんま聞いてなかった?

T:聞いてなかった?

Y:(聞き取れない声)

S:ああ、いや、ここまでの話。

Y:ああ、わかる。

S:分かる。まあずっと話してるからかもしれないですけど。

T:ああ、そのこと結構話してるのか。だからそこなんかすごいある気がする。

 

 

(沈黙5秒)

 

 

S:でも、ちょっと難しいので、これ以上の説明はできない気がする。

 

 

 

 

(沈黙10秒)

 

 

 

 

 

T:俺もちょっと考えたい、それは。そこ考えたいとこだな。・・・謎が残ってきたね。

S:そうですね。謎。

T:謎は大好きでしょ?

S:謎は好きですね。

T:謎、好きだよね。間違いなくね。

S:謎が好きですね。

 

(沈黙3秒)

 

S:謎。

T:間違いなく謎好きだよね。

 

 

 

(沈黙7秒)

 

 

 

S:なんでこんなこと、どうしてこうなったっていう謎が、好きですね

 

 

 

(沈黙8秒)

 

 

              

 

S:すいません、なんか、喋れなくなってきた。

T:いや、俺はそこが大事な気がする。ここから先もうわかんないなみたいな。感じあるね。俺

今ずっと考えてるんだけど、ちょっと言葉にするのが難しくなってきた。

 

 

 

 

(沈黙8秒)

 

 

 

T:ああ、わかんなくなるね。

S:そうですね自分が何言ってるのかも、わりとよくわからないので。

 

 

 

 

 

(沈黙13秒)

 

 

 

 

 

 

 

T:ああ、わからない。絵のこともだんだん、結構わかんなくなっていくね。

S:そうですね。なんかわかんなくなってきますね。

T:うん。

 

 

 

 

 

(沈黙11秒)

 

 

 

 

 

T:じゃあ、もう、全然、話変えるけど(笑)。

S:そうですね(笑)。

T:いやもうこれは、わかんないなってことでいいと思うけど。わかった人もいるかもしれ

ない。それを聞いて。

 

 

(沈黙5秒)

 

 

T:モデルっていうか、生き物みたいな、人間みたいなやつが、登場よくしてくるけど、そういうキャラクターみたいなやつって、なんであんな感じになってるの?

S:何か最初はお面みたいな感じで、お面なり、覆面みたいな感じで書いてたんですけど、最近はお面でもなくなってきて、そのまま首がすげ替わったみたいな、感じになってきてるんですけど。最初は本当に、人の顔、人間の顔をそのまま描くのが、嫌だったっていうか、難しくて。もうちょっと、お面をかぶせたら描けるから描いてて。何か特定の誰かみたいに見えるのが、嫌だったし、人間描くのは、かなり難しいなっていうのがあって、もうちょっと動物とか記号みたいな顔だったら描ける。というので、描いてて。今回の展示とかは、後で思ったんですけど、割とサルだらけに。

T:なんかね、サル、だんだん、増えてってるよね。前もいた気がするけど。

S:若干サル率が。

T:サル・・・サルすごい描くよね。サルって結構あれだよね、

S:サル怖いですよ。

T:いやな、いきもんだよね。

S:いやな(笑)いやというかやっぱ、うん、霊長類。

T:霊長類。

S:嫌な生き物っていうかやっぱ、人間と同じ分類に入ってる、生き物、だと思うんですけど、一応。生物学的に、近い、近しい種族。でも動物。だから一番、人間に近いものとして描いてるんですけど。サルは。でも怖いですよね。

T:サル、ってすごい不気味だと思うけど。

S:不気味ですね。

T:サルの絵ばっか書いてる人いる、よね。

S:いるんですか?

T:うん今度教える。Nちゃんが知ってる。いいよ。

S:いいんですか?

T:いい、けど、非常に不気味だよね、やっぱサルばっか描くって。すごく写実でサルばっか描

いてる人。非常に不気味だよ。

S:それは普通に、動物としてサルを書いてるんですか?人間化してたり、

T:サル、を、すごい愛好してる。

S:ああ愛好。

T:サルを飼ってるし、サルばっかり。でもすごく絵はいいはず。不気味、ああでも不気味に書いてるわけじゃない。サルをひらすら描いてる。サルが本気で書かれてるだけで、結構嫌な、感じ出るんだよね。サルはすごい因縁あると思う。人間とサルにはすごい因縁がある。サル好きなの?倉田くんは。

S:いやサルそこまで好きじゃないです。

T:好きじゃないけど書いてるわけね。

S:そうですね。でも、表象されたサルとかは好きです。キャラクター化されたサルとか。なん

でもまあキャラクター化すると見れるようになるというか。好きになれるというか。ブタと

かも描いたりするんですけど、そのままのブタが出てくるって結構、駄目なんですけど、表

象されていれば。

T:最初からかわいい生き物と、醜い生き物っているよね。感じ方が。こっちの勝手なのか

しらないけど。

S:でもまあ、一般的に、そういう動物はいますね。好かれる動物と、

T:嫌われる

S:嫌われる動物。

T:いるよね。

S:そうですね。どっちかっていうと、嫌われる動物の方が好きかもしれないですね。

嫌われる動物を、描くのが好きかもしれない。

T:ヘビでてきてたけどね。

S:蛇とか、サルもフクロウとか、まあフクロウは、

T:フクロウ好きだけどね。蛇も俺は好きだよ。

S:じゃあそれはつまりそういうことなんじゃないですか?

T:どういうこと?

S:嫌われているのが好きってことなんじゃないですか。

T:否定はできない感じはあるな。

S:嫌われてるのが好きというか、何だろう。でも、フクロウもいいですよね。僕も好きで

すよ。

T:フクロウは、忌み嫌ってるような人たちもいるようだし、まあ歴史的にも不吉っていうね、話もあったり。逆に神聖な生き物、シュメールとかのね。ああいう。

S:そうですね。昔の銀貨とかフクロウが、どこの銀貨なんだろう?かなり古い硬貨に鋳造されたフクロウがいたりとか。

T:すごい古い時代だとそういう、ものすごい神聖になったり、途中から悪魔のやつになったり。デヴィッドリンチの映画で、出てきたりとかね。悪い象徴として。というかいろいろ何転もしてる。蛇とかもそうだろうし。

S:そういう、歴史の中で、いろいろな認識がされてきた生き物は面白いと思いますね。

 

(沈黙3秒)

 

T:ちょっと、トイレ行ってくるね。

S:はい。はい。

T:すぐ戻る。

S:そのままでいいですか?

T:いいよ。すぐ戻るので、まあ休んでもいいし。まあまだ一時間くらい。

S:はい。

(T退席)

S:我々も、休憩しよう。53:54

(S・Y退席)

て編集してください。